ガスクロマトグラフは試料導入部、カラム、検出器などで構成されますが、検出部にタンデム質量分析としてトリプル四重極質量分析計を用いています。トリプル四重極質量分析計は四重極を3つ連結した構造をとり、イオン源側から順番にQ1、Q2、Q3と数えると、質量分離能を有する四重極はQ1、Q3のみで、Q2はイオンを中性分子に衝突させて開裂させる衝突室として利用し、イオンガイドとして四重極を用いています。Q1で特定のイオンのみを通過させ、Q2(衝突室)で開裂させたイオンをQ3で質量分析を行います。開裂する様子がイオンの分子構造を反映することから、分子量だけでなく、構造情報を得ることができます。
・食品、農作物中の残留農薬分析(ポジティブリスト)
・食品中の多環芳香族分析
・TMS誘導体化-GC-MS/MSによる代謝物分析(メタボローム解析)
・底質中のPBDEs分析
・全血中の向精神薬の分析
が可能です。
また、
加熱脱着装置(マーカスインターナショナル製UNITY2)を用いることで、更に幅広い分野に対応した測定が可能となります。
固相捕集として分析目的に合わせた捕集剤が充填された捕集管に、例えばガス中の目的成分を吸着させます。GC(MS)と接続が可能な加熱脱着装置を用いることで、吸着補修した成分についてppt~ppm/%レベルでの一斉分析が可能となります。固相捕集だけでなく、キャニスター捕集試料の両方の導入が可能です。また、空の固相管に入る試料の加熱発生ガスの装置導入が可能です。
・大気中の揮発性有機化合物の分析
・車内空気中の揮発性有機化合物分析
・白色粉体の成分分析
・ショットガン薬莢の分析
・爆発物保管庫近くの空気中の爆発性蒸気成分の分析
・農薬散布時の空気成分分析
・ナチュラルオイルのプロファイリング分析
・固相抽出ファイバーを用いた水溶液中の揮発成分分析
が可能です。