製品より見出された異物は、拡大観察により得られる性状の情報、化学分析により特定される主成分の種類、さらに異物の発見状況を総合的に考察する事で、発生原因の推定が可能です。
異物は1mm以下の小さな場合もありますが、顕微-赤外分光分析装置により成分分析を実施することが可能です。下の写真は水道水から見出された弾性を有する白色異物です。これを成分分析した結果、この異物はゴムの主剤であるポリオレフィンとゴムの充填剤として汎用される無機ケイ酸塩の混合物でした。
このような分析結果と弾性を有する性状から、白色異物はゴム製品に由来すると考えられました。
見出された白色異物
顕微-赤外分光分析により得られたIRスペクトルより、
ポリオレフィンと無機ケイ酸塩の混合物である事が分かった